
ヴィーガンフードが高齢者の服薬率を58%低下させる!?
ヴィーガンとしての生活が高齢者の薬使用量を58%減少させたとの研究結果が発表されました。
Quoted from “Plant Based News”
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新たに発表された研究では、食事が高齢者の健康に影響を与えるかの調査が行われました。この研究ではヴィーガンの食生活を送ることで、高齢者が服用する薬の数を減らすことができるかどうかを調べました。
この調査は先月、「アメリカンジャーナル ライフスタイルメディスン」誌(American Journal of Lifestyle Medicine)に掲載されました。
調査はポリファーマシー(Polypharmacy)、いわゆる「公衆衛生上のジレンマ」を解決することを目的としています。ポリファーマシーとは、一人の人間に多数の薬が処方されることを指します。
ポリファーマシーは高齢者に比較的よく見られる現象ですが、ポリファーマシーには潜在的な健康リスクがあると研究者たちは言います。研究者らは、1日に5種類以上の薬を服用する人は、薬物有害事象のリスクが88%高くなるというデータを示しています。
さらに薬物有害事象が発生した患者は入院期間が長くなり、費用がかさむだけでなく死亡率も高くなる傾向があるといいます。
調査の結果
2015年から2016年にかけて、カリフォルニア州のロマリンダ大学ドレイソンセンターで、アンケートや測定ツールを用いて60歳以上の328名の参加者のデータを収集しました。
ほとんどの参加者は肉を食べており、全体の57%を占めていました。ベジタリアンは21%、ペスカタリアンとヴィーガンはそれぞれ10.6%と10.8%でした。
調査の結果、プラントベースの食事をすると肉食の人に比べ、共変量を調整しても薬の数が58%減少することがわかりました。
ヴィーガンの参加者は、全体で最も薬の消費が少なく、年齢やBMIの上昇や病気の有無によって、薬の数は増加しました。
またヴィーガンの参加者は薬の服用が少ないものの、ベジタリアンの参加者は肉食の参加者と同程度の量の薬を消費しており、興味深い結果となりました。
「今回の結果は健康的な食事、特にヴィーガンの食事は危険因子や心血管疾患の発症を予防したり、そのような状態のコントロールを助けたりすることで、薬の服用数の減少につながる保護的な役割を果たす可能性があることを示しています。」と研究報告は述べています。